WRAPを作り、使って、気付いたこと

【WRAPをつくる手順について】

WRAPは、WRAPを作るか、どのパートを作るか、どんな手順で作るか、など、個人の意思・意志が重視されています。これが、プランニングされていないことが、WRAPの良さである反面、WRAPを厳密に作りたいという要望にこたえられなくなっているように感じました。私は作る人の精神状態によって、異なる手順で作るべきだと思います。

①現状の自分が安定した状態にあると思う時は、
「リカバリーに大切な事(キーコンセプト)」を考える際に、まず、本来の私、あるいはこうありたい私を、リストアップすると良いと思います。このリストに私の「希望」に該当する自分を加えると、「日常生活管理プラン」の中の「いい感じの自分」のリストが出来上がるからです。

②今の自分は不安定な状態だと認識している時は、
まず、「元気に役立つ道具箱」の道具をリストアップすると良いと思います。
そして、6つのプラン作成・実践し、本来の自分を保つことにより、自分のリカバリーに大切なこと(キーコンセプト)がわかってくるのではないかと思います。

【6つのプランの違い】

「日常生活管理プラン」「引き金と行動プラン」「注意サインと行動プラン」「調子が悪くなってきている時の(深刻な乱れを知らせる)サインと行動プラン」では、「元気に役立つ道具箱」から道具を取り出すのに対して、「クライシスプラン」には「いい感じの自分」は記載しても、道具は必ずしも登場しません。また「クライシス後のプラン」には、クライシス以前の4つのプラン(の道具)の見直しの必要性は記載がありますが、「元気に役立つ道具箱」を見直すのは、元々日常的なことです。クライシス前後で、プランの用い方が違うことをわかるようにすべきだと思います。

【私の中の疑問】

○キーコンセプトと6つのプランについて
「リカバリーに大切なこと(キーコンセプト)」としてあがる5つのコンセプトと、6つのプランの関係性・関連性がわかりません。
「元々、キーコンセプトがあり、そのワークショップに参加している時は良いのに、それ以外の時は良い自分を保てない人のために、6つのプランが考案された」と私は思っています。
いい感じの自分でない(「リカバリーに大切なこと(キーコンセプト)」がわからない)時に、キーコンセプトを把握するのは困難だと思います。

○6つのプランのうち、クライシス前の4つのプランのどのプランが今の自分に必要かをチェックする仕組みが必要だと思います。日常生活管理プランがその役目を果たすものだと認識しています。しかし、突発的に調子が悪くなった時、それが「引き金」によるのか「注意サイン」なのか、既に「調子が悪くなってきている時のサイン」なのかを区別する余裕のある人はなかなかいないと思います。私は、チェックするフロー(流れ)がある方が良いと思います。WRAPをどう使うべきかのフローチャート・チェックリストの必要性を感じ、作成してみました。

こんなことを考えて良いものでしょうか?

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