世界各地でシステム障害 復旧が進むも影響続く
日本時間の19日、世界各地で、セキュリティーソフトが原因とみられるコンピューターのシステム障害が起き、旅客機の運航や医療、放送など幅広い分野に影響が広がりました。障害の復旧は進んでいますが、アメリカの空港では影響が続いています。
日本時間の19日、システム障害による影響がヨーロッパやアジアの空港のほか中東などの医療機関、イギリスのテレビ局の放送など、幅広い分野に広がりました。
ヨーロッパなどで影響は収束に向かっていますが、アメリカの空の便は乱れが続いています。
航空当局から大手航空会社に対し離陸を認めないとの通達が出たことで影響が広がり、AP通信は現地時間の19日午前中までにアメリカの航空便のうちおよそ1500便が欠航し、4000近くの便に遅れが出ていると報じています。
NYの空港 フライト待つ客で混雑
ニューヨークのラガーディア空港の出発ロビーでは、多くの利用客が遅れているフライトを待ち、混雑していました。
中には、床やスーツケースの上に座り込む利用客の姿も見られました。
空港の担当者が時折、ロビーでフライトの遅れなどの状況を拡声器で知らせると、利用客は担当者を呼びとめて、今後の予定を確認していました。
ミシガン州に出張予定だった29歳の男性は「朝の9時から3時間以上待っていますが飛行機が飛ばず、仕事に行けなくなってしまいました。予約していたホテルもすべてキャンセルしなければならず、頭が痛いです」と話していました。
テキサス州ダラスに向かう予定だった31歳の女性は「家族や友達と会う予定でしたが、フライトが飛ばず会えなくなってしまい残念です」と話していました。
マイクロソフト 障害の原因SNSで示す
システム障害の原因をめぐって、IT大手マイクロソフトは、日本時間の19日午後8時前、アメリカの情報セキュリティー会社、「クラウドストライク」のソフトウエア、「ファルコン」のアップデートにともなって問題が発生しているとの認識をSNSで示しました。
その後、「これまでに影響を受けたマイクロソフト365アプリとサービスは回復した」と発表しています。
クラウドストライク 「深くおわび」
一方、「クラウドストライク」のジョージ・カーツCEOは、アメリカのNBCテレビのインタビューで「顧客や旅行者などが受けた影響について深くおわびします」と謝罪しました。
ジェットスター システムは徐々に復旧
19日LCC=格安航空会社、ジェットスターの搭乗手続きのシステムにトラブルが発生し、国内線と国際線のあわせて30便が欠航しました。システムは徐々に復旧し、航空会社は20日、ほとんどの便を運航する予定だとしています。
ジェットスター・ジャパンによりますと、世界各地で起きているコンピューターのシステム障害の影響で、19日午後1時40分ごろ、成田空港を含む国内各地の空港でジェットスターの搭乗手続きを行うシステムが使えなくなるトラブルが起きました。
このため会社は、搭乗手続きを手作業に切り替えて対応しましたが、ジェットスターグループの国内線26便と台湾やオーストラリアを結ぶ国際線の4便の合わせて30便が欠航したということです。
システムは徐々に復旧し、20日は機材繰りなどで運休する一部の便を除き、運航する予定だということです。ただ、システムの復旧状況によっては搭乗手続きを手作業で行う便が出るため遅れなどが発生するおそれがあり、航空会社は最新の運航状況をホームページなどで確認するよう呼びかけています。
また成田空港会社によりますと、空港内の自動手荷物預け機もシステムトラブルで使用できなくなっていましたが、システムは復旧したということです。
【引用先】
HHK NEWS WEB
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240720/k10014517151000.html
より引用