現在、戦争状態にある地域とその対立構造をいくつか挙げます。
1. ロシア・ウクライナ戦争
対立構造: ロシア vs. ウクライナ(NATO諸国支援)
背景: ウクライナのNATO加盟志向をロシアが脅威とみなし、軍事侵攻。冷戦後の地政学的対立が根底。
ロシアの情報界の著名な声は、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、ウクライナの全面的降伏以外のいかなる結果も伴わないウクライナ戦争の交渉による解決には興味がないと強調し続けている。
2. シリア内戦
対立構造: アサド政権(ロシア・イラン支援) vs. 反政府勢力(アメリカ・トルコ支援)
背景: アラブの春を発端に、独裁体制への反発が武力衝突に発展。地域大国や大国が介入し、複雑化。
シリア反政府勢力のアレッポ攻撃、驚くべき事態だがアサド政権はすぐには消滅しない。
3. イエメン内戦
対立構造: イエメン政府(サウジアラビア支援) vs. フーシ派(イラン支援)
背景: 政治的混乱と宗派対立が原因。サウジアラビアとイランの代理戦争の様相。
当初は「ハディ政権」と「フーシ派」の対立だったが、2018年以降はハディ政権に代わって、南部運動にかかわる武装勢力が内戦の一方を担っている。現在はハディ大統領から始まった「ハディ政権」、フーシを大統領とする「フーシ派」、アラビア半島のアルカーイダ傘下の「アンサール・アル・シャリーア」の3勢力(大まかに分けて)の内戦となっている。
4. ミャンマー内戦
対立構造: 軍政 vs. 少数民族武装勢力、民主化勢力
背景: 軍部によるクーデター(2021年)とそれに反発する民主化運動が武力衝突を誘発。
ミャンマー南東部のドーナ山地。密林の中で、少数民族武装勢力の戦闘員が、ミャンマー国軍が送り込んだ増援部隊を撃退しようと戦っている。増援の目的は、タイとの国境地帯にある重要な貿易拠点ミャワディの奪還だ。
5. イスラエルとパレスチナ・ハマスの紛争
対立構造: イスラエル vs. パレスチナ武装勢力(ハマス、ヒズボラなど)
背景: 1948年以降の中東戦争の延長。ハマスのテロやイスラエルのガザ攻撃が繰り返されている。
イスラエルはいまや、「内なるガザ」、「隣国のレバノン」、そして「最大の宿敵イラン」との、いわば3方面での戦線を開こうとしている。
これらの戦争は地域の宗派対立、大国間の代理戦争、地政学的利害が絡み、収束が困難な状況にあります。地域や国際社会に大きな影響を与えています。